みどりに関する3つの陳情~その1「街路樹」

1214日の生活環境常任委員会では、みどりに関する3つの陳情が審査されました。そのうち2つが上之根大通りの街路樹に関する陳情です。 

ニュータウン通りと尾根幹線をつなぐ上之根大通りについては、街路樹で信号が見えない、街路灯の明かりが届かない、地面に盛り上がった根で歩行者が転ぶ…などの理由で、昨年、多摩市は345本のうちの35本を伐採するとしていました。

しかし、ニュータウンを貫くこの道の街路樹モミジバフウは、住居が近接しないためにのびのびと大きく育ち、路線の長さもあることから新緑、紅葉の季節には圧倒的な美しさを誇ります。当然、地元から猛反対が起こりましたが、市は署名活動や地域の皆さんの意見を受け止め、この夏には、市の職員と地域の皆さん、樹木医が夜の歩道を歩いたりして、結果的に15本を伐採、20本は剪定になりました(初めから20本は剪定でよかったんじゃないのさ、と言わないでね)。…ということで、2件の陳情の内容と結果をお知らせします。 

「上之根大通りのモミジバフウ伐採の更なる削減を求める陳情書」

伐採本数を減らしても景観は台無しになる。剪定も樹勢が衰える。歩道を照らす補助灯や、足元を照らす行灯など、剪定も伐採も減らす知恵と努力をお願いする。

「上之根大通りのモミジバフウ伐採の再考を求める陳情書」

限られた地域を対象にした説明会。広く市民の同意を得ずに伐採、剪定しようとしている。木の生命を大切にし寄り添う生活にシフトすべき。市民との再考の機会を。

(向井要訳) 

2件一括での審査でしたが、委員の意見は、

・通行の危険にならないようにするのが第一。

・説明会での意見聴取、市民と樹木医との夜の現地踏査で市民意見を聴き伐採数も減らした。一方的に進めたわけではない。

・間引くべき時期に間引かなかった。この大きさでこの間隔では木がかわいそうだ。

…の3つに集約されたように感じます。結果は2件ともに挙手なく不採択となりました。

意見陳述するお二人の姿は、当たり前ですが多摩市民の普段の姿で、あの景色が暮らしとともにあること、みどりを通して豊かさを問うていることが伝わってきました。結果は残念でしたが、街路樹を大きく育てるために将来的には歩道の拡幅も考えていくとの部長答弁は新たな収穫。街路樹よくなるプランの改定に向け、私たち市民も大いに語り合いましょう!!

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