雇用創出、多摩市もポジティブに!!

2010年10月14日 19時08分 | カテゴリー: 活動報告

昨日の朝日新聞に、東大社会科学研究所の調査報告が掲載されていました。派遣法改正案の「製造業派遣の原則禁止」について、製造業で働く派遣・請負社員4,000人を調査したところ(うち56.9%が回答)、55.3%が反対、「禁止しても正社員の雇用機会は増えない」「むしろ失業につながりかねない」「正社員までのつなぎの仕事がなくなる」などの理由です。不安定な雇用でも失業よりマシ…働き手も雇う側も、双方そう思っていそうな今日この頃です。

「雇用は国の仕事です」
9月議会で行われた2009年度多摩市決算は、リーマンショック次年度予算の決算です。私たち会派は予算審査の時に、失業者や不安定な働き方の若者に対する施策が、何ら検討されていないことを指摘しましたが、今決算でわかったのは、生活保護(前年比1.5億増の32億円)や住所不定者の増加、永山ワークプラザの来所者数(08が23,000人→09が36,000人)に対する相変わらずの危機感のなさです。

「その先は知りません」
多摩市は国と都の緊急雇用創出事業補助金約5,700万円のうち4,400万円を事業委託、合計20人の失業者が新規雇用されたと報告しています(あとは市の臨職採用)。しかし、最も委託金額の多い樹木剪定委託(約1,100万円)での、期間内(5ヶ月)に雇用された3人の働き方を調べると、5ヶ月合わせてもそれぞれが3日間、4日間、7日間働いただけ。野田市公契約条例では、市の委託事業の時給が最低賃金を上回る額で規定されているだけでなく、就労現場にそのことを掲示する、守られていない場合は労働者は市に申入れできる、市は調査できる…などが定められ、受託者だけでなく委託者としての市の責任を明らかにしています。しかし多摩市は、いくら支払われたのかもわかりませんでした。本当に必要な人に届き、安定した仕事や暮らしに近付けたのか…市が把握していない=都も国も把握の仕様がなく、となると国は蒔いたおカネの有効性をどうやって検証するんだろう?

大阪府の工夫
補助金をもっと活かせる遣い方ってないのかなぁ…と思って調べたら、大阪府がこの補助金で「移動型直売システムによる大阪産(もん)普及推進事業」というのをやっていました。委託先を公募、プロポーザル方式というのがまずスゴイ!のですが、加えて、委託に際しての仕様書がすごい!
・全事業費に占める新規採用者の人件費割合が68%(なぜ68%なのか問合せたら「全部新人というわけにはいきまへんやろ」)。ちなみに多摩市の出した仕様書では「1人以上」。
・新規採用は高齢者、ホームレス、母子家庭の母、非正規労者、未就職卒業者、障がい者、その他から。必ず一人は障がい者。
・ハローワークより『サポートネットOSAKA』に求人する(ハローワークからの紹介は就職困難者とは限らないとの認識。こういうとこ、泣かせるなぁ…)
・終了後は『サポートネットOSAKA』へ誘導
・本人によるアンケート提出などなど・・・
 
一時のおカネを得させるだけでなく、その後の支援や施策につないでいます(ちなみに『サポートネットOSAKA』は『緊急就労・生活相談センター』の愛称)。また、この事業は市の今後の農業振興事業を見据えて行われており、今回の委託の結果次第で事業が継続されれば、今回働いた人々の安定就労も考えられます。そういえば、東松山市はこの補助金を保育所の臨時職員採用に充てていて、それをきっかけに保育士を目指すようになった人もいたとうかがいました。

多摩市が同補助金で委託した『若年者就労意識調査』の報告書では、行政に求められるものの筆頭に「就労問題に対する基本姿勢の明確化とロードマップづくり」がありました。1,000万円かけて調査していただいた結果を活かすためには、企画政策部が横断的な体制と動きをつくるべきです。決算の答弁で「今までにない組織とスピードで取り組む」と述べた市長、「市長の命を受けた企画の仕事」と述べた企画政策部長に、大いに期待しましょう!!

(写真は10月7日に府中グリーンプラザで開かれた府中緊急派遣村集会)