フリーターユニオンに行ってきました。

2010年1月11日 04時07分 | カテゴリー: 活動報告

新年最初の更新は、総務常任委員会の続きをちょっと先延ばして、今日のことを先に書きます。

就業規則が機能しない現場…「先輩だって休んでいない」
今日は22歳女子と一緒に、西新宿のフリーターユニオンに出かけました。彼女は高校卒業後、希望する会社に就職し、やりがいを感じながら調理の仕事をしてきましたが、始発で出社、終電で帰るまで休憩のない働き方で(休日は月4日)、2年経った頃に体を壊して退職しました。次の職場も同様でしたが、かといって調理以外の仕事は見つからず、家族に心配をかけたくないと最終的に選んだのは、住み込みで「芸者」という職業でした。「今までと全く違う生き方をしたかった」と言います。いかがわしいことは絶対にさせないという雇い主を信頼して住み込みを始めたものの、しかし仕事はなく、芸者さんたちの子どもを預かる保育所や雇い主の夫の会社で人が足りない時に時給800円で働いた末、辞めたいことを告げると、部屋の内装を新しくする費用20万ほか、何だかんだで35万円程度の請求があったため、それを払うべきなのかを相談に行ったわけです。

「貧困ビジネス」
そういう言葉が聴かれるようになったのは、ホームレスの人々の自立支援施設と称して生活保護費の搾取をする業者が報道された頃でしょうか。また敷金・礼金不要で入居させ、家賃が少しでも滞ると退去させて高額な内装費を請求する事例も増えています。こうした被害にあうのは多くが非正規労働者であり、仮に多重債務を抱えている、体を壊している、相談する人がいない…などのリスクが重なったら…「ああ、助かった」と「ああ、騙された」とが交互にやってくるなら、絶望は計り知れないものがあります。

会社の組合とは違った「ユニオン」の支えあい
欧米では職能ごとのユニオンが通常だそうですが、日本では、組合というと会社ごとのイメージがありますね。私にとって一番身近なのは多摩市の職員組合でしょうか。政党という後ろ盾もついています。しかし、使い捨てと言われる非正規労働者は守ってくれるものがないわけで、パートやアルバイトも一人で入れる労働者ユニオンは、ますます組合員を増やしています。最近ではキャバクラユニオン設立が話題になりましたね。今日の相談では、そのキャバクラユニオン代表の桜井凛さんも同席してくれました。

結果的に、内装費を支払う必要がないという助言を受けましたが、置屋から逃げてしまった経緯がある22歳女子は、「自分にも非がある」と感じていました。しかし、ユニオンのメンバーから「ここに来る人の中には、自分に我慢がたりないとか、お世話になったのに応えられなかった自分が悪いと感じている人が少なくない。けど、そのことと不当な請求は別の話。許してはダメ」と言われ、「ホッとした。帰ったら友だちに教えてあげたい」と話してくれました。上司でも先生でも親でもない、必要なのは「横にいる人」だったんですね。

ライフステージに合わせた多様な働き方を
キャバクラ嬢は今や女子高生の憧れの職業ベスト3に入り、前述の芸者の置屋には、住み込みを目当てに17や18の娘さん、子連れの30代女性が連日、問合せてくると聴きました。今や「その筋のルール」だけでは済まない、社会全体の問題としてとらえ直す必要があります。市民が立ち上げてたユニオンは、新しいつながりを生み出し、あきらめの日々を送る人たちの受け皿になろうとしています。ならば一方の政治も役所も、ヒトに可能な働き方、子育てしながら、学びながら、介護しながら等、多様な働き方を前提とした、希望を持って働き続けられる社会への道筋を示し、具体的な施策を急いでほしいと強く感じた同行でした。