決算に思うこと

2009年10月8日 16時46分 | カテゴリー: 活動報告

9月議会が終わって6日。「決算不認定」が尾を引いてか、市役所は何だか居心地が悪い。決算というのは、前年度分の予算(今回は2008年度)が適正に執行されたか、つまり提案どおりに使われたかどうかを調べ、認める(あるいは認めない)もの。ネット・無所属+民主+共産+結の会が「認定せず」と多数だったため「不認定」という結果になった。

「市長不信任では?一年の仕事を否定された職員はいい迷惑だ!」
さて、職員の皆さんからは「予算を認めたのに決算を認めないのはおかしい!」「不正支出も重大な落ち度もないのに、わけがわからない」「議員全員で市長をやればいい!」とずいぶんな言われ様でめげもしたが、聴けば聴くほど、予算支出による成果をどこに定めているのか、市民と行政との乖離を感じる。行政がやったかでなく、市民に届いたか、暮らしやすくしたか…これが市民の気持ちだ。市長にはじっくり考えてほしい。今回の決算は渡辺市長の今任期最後の決算なので、単年度というより、むしろ3年半の総括色が濃い。市民と職員の皆さんに向けて、改めて、私たちの考えを書いておこうと思う。今日はまずひとつ。

生活困窮者への、特に若者の自立支援の視点がない
仕事がない、仕事を失い家賃を払えない、子どもの学費を払えない…など、多摩市内でも老若男女の生活困窮は厳しくなっている。生活保護認定は2007から2008にかけて31件増だが人数は48人増…単身者が多い。理由別では仕送り・所持金の減少が48件から80件に伸びているが、これは過去5年間で一番多かった2006の61件を上回る。また、永山ワークプラザへの来所者数24,000人のうち採用件数は807人。25歳から34歳の失業率は9%台だというのに、ここへの来所者の内訳も市は把握していない。社会の都合で定職に就けなかった「ロストジェネレーション」に対しては、私だけでない幾人かの議員が対策を講じるべきと指摘したが、実際、各自治体の実態把握こそ、国や都を動かす最も近道だったはずだ。横浜市は定額給付金の話が出てすぐにネットのクレジット決済による「若者支援」寄付の受け皿をつくり、千葉県野田市は、条例によって市の入札資格に「時給1000円以上の雇用」を定めた。こういうメッセージは弱っている人を元気にする。市長にだってできることはあった。その気があれば。今からでも窓口の一本化や、HPトップでチャート式に事業を見つけられるようにするなど工夫すべきだ。

「窓口に何人来たか」でなく「何人が改善の手段を見つけられたか」
申請が通って職業訓練を受けられることになったのに、生活支援金の支給日までの交通費がなくて諦めた人が2人いた。同じ社協の小口貸付に気が回らないのだ。社協の話では多重債務相談が激増しているというが、自殺も自暴自棄な犯罪も心の病も隣りあわせではないのか。目先の小金ほしさにケータイ犯罪に手を染めるケースは後を絶たないと消費者センターから聴いた。これら一つひとつ、窓口が把握した実態を合わせ、今ある事業をどうコーディネイトすればもっとも市民の力になれるのか、どこを変えよと都や国に求める必要があるのか。考えるのは誰だろう。少なくとも決算委員会での質疑では、そうしたフォローはみえてこなかった。市長は命じないし、各部長の発意もないのが今の多摩市だ。市長の言う「最小の経費で最大の効果」を得ようとした形跡がないのだから、共産党じゃないが、これだけで私は充分「不認定」だ。