緑に思うこと

2009年3月25日 03時21分 | カテゴリー: 活動報告

注:長いのでケータイで読むと大変です。

前にも書きましたが、3月議会では何度も『緑』が話題になりました。新年度予算では福祉に関する見直しが並びますが、一方で、原峰と中沢池公園に隣接する生産緑地の買取り(合わせて1.8億円。うち1/3が国庫補助)が上がっています。「福祉か緑か」というだけの、わかりやすい上っ面の非難に終始したことは残念です。

生産緑地法と相続税
農家が向こう30年…と思っていたら今は終生、その田畑で農業を続ける約束をするのが生産緑地で、税も優遇されます。ただ、病気で続けられなくなることもあれば、相続が発生した時には、そこを売らなければ相続税が納められないこともあります。そういう時は、まず自治体に買い取りを申請、無理なら農業委員会に申請し、農家の誰かに買い取って続けてもらう道を探すというのが生産緑地法。ただ、買取りの値段は宅地並み。何しろ広いので、5億だ10億だというケースもあり、とてもじゃないけど、自治体も農家も買えませんよね。なので、多摩市では過去に1件も、この手続きで生産緑地が残ったケースがないのです(この法律ができて以降、東京都でもほとんどないとか)。農業者である萩原議員も「都市農地を守れなんていくら言っても、このままじゃ、農家は不動産屋に売るしかないだろ」と、声を荒げていました。さて、私が田畑にこだわるのはいたって単純な理由。豚も鶏も牛もいなくなり、田んぼもなくなった今、私たちを生きさせてくれる「食物」の、せめて野菜だけでも、見えるところで作っていてほしいからです。それに、田畑の四季は美しいし、そこで作業している人を見ていると、古くからの人と土地のつながりや、人は自然の中で生きてきたことを思い起こさせてくれるから…。一日中見ていても飽きません。

古くからある田畑を残したい…
そう言う度、農家の方から「ニュータウンがどれだけ壊した?今さら言われたくないね」と言われます。今回の中沢池公園隣の畑の持ち主は連光寺の方ですが、古くは「米軍のゴルフ場にするからどいてくれ」と等価交換の土地に移らされ、ようやくふわふわのいい畑になった頃に「ニュータウン開発だからどいてくれ」と、また別の土地に移らされたと話してくれました(ジプシーみたいだと言っていた)。こういう思いをした農業者が、今もまだたくさんいるはずです。替わりの土地やお金をもらったとしても、砂利だらけの土地もふわふわの畑も土地単価は同じだったと聴くと、どんなに悔しかったろうと想像します。市は中沢の畑を、ドイツのクラインガルテンみたいに、農業者に力を借りながら市民が畑仕事を楽しむ『農ある公園』にしたいと話していました。これなら、畑として残すことができるし、ニュータウンの住民と、古くからの農業者が、もっと理解しあえる場所になれそう…そんな期待もしているのですが。

新年度予算の修正動議には、実は「買取りを撤回せよ」も含まれています。「緑か福祉か」もその理由ですが、もう一つ、経過の説明がなく突然出てきたことが、議員の不信感を煽ってしまいました。突然出してくる…これは渡辺市長の困った癖ですね。きちんとした経過説明と、厳しい財政を理解してもらって可能な限り負担を抑える(ここ大切)!手続きをきちんと踏んで、遠くない将来、気持ちよくみんなの畑にしてほしいものです。と同時に、機能しない生産緑地法をどう変えるべきなのか、農家任せにしないで、私たちも考えなくちゃ…ですね。
さて原田恭子さんが、都議会で連光寺の緑を取り上げています。こちらも読んで下さいね。

(写真上は市役所の会派控室から見える雑木林。下左は上記の中沢の畑。右手が公園、左は島田療育園、奥の林の向こうはゴルフ場。下右は連光寺の湿地。もともとは田んぼ。去年の夏には黄菖蒲が一面に広がり、ヘイケボタルが乱舞しましたが、もうすぐ3mの高さまで、近くで行われる宅地開発の土砂で埋まる予定。両脇の水路に流れる水は、天王の森の湧水。市内で最もきれいだそうですが、この水路も埋まります。)